前立腺肥大症とは

前立腺肥大症イメージ

前立腺とは男性固有の臓器で膀胱の下にあって、前立腺の内部を尿道が通過しています。精液の産生や射精に関わる臓器でとても大切な、男性の臓器であります。しかし加齢とともに肥大したり、一部は前立腺がんが発生したりして問題になります。
そこで次のおしっこの症状について気になることがあれば是非とも、前立腺肥大症のチェックのため来院してくださると良いと思います。

このような症状はありませんか?

  • 尿の出る勢いが悪くなった。
  • 夜間にトイレに何回も行くようになった。
  • 妙に尿意を感じるようになった。
  • 頻尿で困っている。
  • ふと尿が漏れる時がある。
  • 残尿感がある。
  • 血尿や精液に血液がまざった。
    などなど。

尿検査をはじめ問診や腹部エコー検査、採血検査などが主であります。
また最近はたくさんの多くのすぐれたお薬の治療がありますので適切に助言し投薬なども行い診ていきます。ほとんどの症例はお薬で治療して十分な改善が得られます。また全症例に前立腺がんのチェックもしっかりと行います。
前立腺肥大症の症状は、とても一般的なもので、男性ならではの悩みです。お気軽にご相談いただければ嬉しく思います。

前立腺がんドック

現在男性のがんの中でも前立腺がんは非常に多く、かつ増加が顕著ながんの一つです。 早期発見して根治を目指すことが非常に重要です。 当院では、当院入居の産経ビル二階にてMRI撮影が可能です。非常にスムースに前立腺精査が可能であります。多くの近隣在住男性諸氏が、前立腺がん検診を行っています。

前立腺ドックの流れ(受診後について)

  1. 問診 診察 超音波検査 高感度PSA採血検査
  2. 必要な症例については迅速にMRI撮影(MRI撮影が不可能な方はCT検査にて代用いたします)
  3. 後日結果説明 がん治療など専門治療が必要と判断した場合には希望の高次医療機関に紹介いたします。

前立腺肥大症の薬物療法について

α1ブロッカー(アルファワン受容体遮断薬)

前立腺肥大症において最もよく使われる薬剤の種類です。交感神経をブロックして前立腺の平滑筋に作用して、前立腺弛緩し前立腺部尿道や膀胱頸部の尿流の抵抗が減少します。したがって尿の勢いが改善し、すっきりした排尿が可能となります。またこの神経遮断の作用によって、過活動膀胱にも効果があります。つまり夜間の頻尿、日中の頻尿、尿意の切迫感、畜尿障害なども改善させる働きがあります。
ただ、血管にも作用するため、一部の症例では起立性低血圧、いわゆる立ち眩みがでる場合があり投薬変更や原料が必要になるケースもあります。一部のα1ブロッカーでは射精の変化、射精障害、射精感覚の変化などが見られる場合もあります。
また高齢者で非常に多い手術である、白内障手術の場合、この治療薬は手術操作に影響があるので眼科担当医師にきちんと伝言することが大切です。

PDE5阻害薬

これは成分としては勃起不全、EDの治療薬と同じものです。これも前立腺や前立腺部尿道、膀胱頸部の平滑筋弛緩などにて前立腺肥大症症状の緩和が得られます。

5αリダクターゼ(還元酵素)阻害薬

前立腺の組織は、前立腺細胞内部に入ってきたジヒドロテストステロンの作用で増殖します。つまり肥大症進行となります。テストステロンを5αリダクターゼ(還元酵素)阻害薬がジヒドロテストステロンに変換させるため、この酵素を阻害する薬剤が前立腺の縮小を起こし、前立腺肥大症の症状を改善します。AGA、男性型脱毛症の加療に用いる薬剤と一緒の成分となります。数ヶ月は最低継続しないと効果が分かりにくい面があります。PSAの数値を低下させる作用があります。また精子の減少や運動性低下や精液量産生減少などの作用も見られる場合がありますので、挙児希望の症例では注意が必要となります。