皮膚の症状について

皮膚科・AGA・アトピー性皮膚炎イメージ

陰部の皮膚の症状についても大変多い訴えになります。皮膚科と泌尿器科とかかわってくる分野になります。特に男性器や陰部の皮膚の症状についてはお悩みの方はとても多く、誰しも多少のトラブルの経験はあるのではないかと推測されます。主に聞かれる皮膚の症状について説明したいと思います。下記に思い当たることがあれば、相談に受診なさってください。

❶ 陰部の皮膚が赤い(陰茎部など)

可能性として亀頭包皮炎、陰部ヘルペス、湿疹性変化、他稀に皮膚腫瘍疾患などがあります。視診と問診の上、必要な検査を追加して治療を行うことになります。また慢性の亀頭包皮炎の主因として包茎がとても大切な問題の一つになります。包茎の症例で、亀頭包皮炎に非常になりやすい環境になります。包茎の手術療法も必要に応じて施行することもあります。ご相談ください。

また亀頭包皮炎はよく見られる疾患で仮性包茎の方であればだれでもなりえる病気です。カンジダや細菌感染で亀頭包皮炎が起こります。背景に生活習慣の病気、糖尿病などが隠れていることもしばしばあります。

❷ 陰部の皮膚のかゆみ(陰茎部や陰嚢部または会陰部などのかゆみ)

この場合湿疹性変化や、毛嚢炎、あとは毛ジラミ、陰部真菌症などの可能性があります。陰部のかゆみも不快で大変うっとうしいものです。視診や必要な検査追加によって診断して症例ごとに対処して参ります。市販薬も多数ありますが、適切に治療しないとかえって症状悪化の問題も時にありますので、いつでもご相談ください。

毛ジラミも最近でも時にみられる病気で、非常に強いかゆみのことが多いです。タオルやマットレスなど共用からうつることがあるので、注意が必要です。毛ジラミの専用の除虫剤の処置などが必要になります。また湿疹性変化が一番多いことですが、その人の陰部の環境も湿疹が起こりにくいように整えることも大切になってきます。総合的にアドバイスができれば良いと考えています。

❸ 陰部の皮膚にできものがある

陰部の皮膚のできもの、皮膚の腫瘍性変化、潰瘍や水疱など、通常では無い変化の場合もご相談ください。尖圭コンジローマに代表される感染性の皮膚疾患も多いものです。まれに皮膚がんや陰茎がんも発見されます。また梅毒感染の症状の一つとして陰部、陰茎の皮膚の潰瘍や、しこりなどがあります。いつもの皮膚の感じと異なる皮膚病変を見つけた時には、相談をしていただけると幸いです。

陰部ヘルペスも頻度の高い疾患です。水疱形成など痛みを通常伴うことが多いので自己診断される方も多いです。内服や外用の治療を行います。また、再発しやすいのが陰部ヘルペスの特徴なので生活指導も大切になってきます。そして、尖圭コンジローマも多い疾患です。当院では外科処置と内科的外用薬の処置のいずれも可能で、おのおのの長所を合わせてできるだけ短い期間で治療できて、かつ、身体的・経済的負担の少ない方向性を常に考えていきます。相談をしながら一緒に治療をしていきます。皮膚がんも時に発見されます。陰茎がんもあります。不明の陰部のできものについては受診が必要であると思います。

❹ おちんちんの白っぽいブツブツについて

陰茎部、ペニスの特に環状溝(いわゆる、カリのあたり)中心に、白っぽいブツブツができて相談に来るケースがしばしばあります。これらの多くは、フォアダイズと言われるもので、皮脂腺の変形したものが白いイボ状になっているもので基本的には良性疾患ではあります。感染症ではありません。

しかし、見た目が少し、グロテスクで、気持ちが悪いと感じる方も多いです。治療が必須とは言えませんが、見た目を綺麗にする目的で切除・処理することは可能です。仮性包茎の症例で局所が湿っておりいつも蒸れている場合に発生しやすいと言われています。当院でも相談は受け付けております。また切除の場合では一般的に処置時間は15分程度で、局所表面麻酔での処置で対応しております。費用は症例にもよりますが2~3万円程度で済みます。気になる方はご相談ください。

アトピー性皮膚炎について

❶ 疾患について

アトピー性皮膚炎とは、増悪と軽快を繰り返すかゆみのある湿疹を主病変とする疾患であり、アトピー性素因を持つ患者が多い、と定義されています。
元々アレルギーを起こしやすい体質があり、皮膚のバリア機能が弱い方に見られる皮膚の炎症を伴う疾患です。湿疹とかゆみを主症状とし、良くなったり悪くなったりを繰り返します。アトピー素因とは、本人またはご家族にアレルギー性疾患があり、アレルギーと関係するIgE抗体を作りやすい体質を持っていることを指します。
また、環境に関する要因も関係します。アレルゲン(アレルギー症状の原因となる物質)食物、ダニ、ほこり、カビ、花粉、動物の毛やふけなどによる刺激、アレルゲン以外の刺激(汗、衣類、乾燥、化粧品など)、そのほか生活習慣や睡眠不足、ストレスなどによる刺激も皮膚の炎症を引き起こします。

  1. 1) かゆみ
  2. 2) 特徴的な皮疹(紅斑、丘疹、鱗屑、痂皮など)と左右対称性
  3. 3) 慢性・反復性経過(成人で6ヶ月以上、乳幼児で2ヶ月以上)

これら3症状を満たすものをアトピー性皮膚炎と診断します。

皮膚の炎症が続くとかゆみが続き、引っ掻くことで悪化し、バリア機能が低下します。すると、外部からの刺激を受けやすくなり悪循環になるので、早く炎症を抑え、保湿と皮膚への刺激を減らすことが大事です。

❷ 治 療

飲み薬と塗り薬で治療します。
かゆみが強く眠れないなどの症状があれば、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を内服します。重症の時は、ステロイドの内服薬や免疫抑制薬を内服することもあります。
塗り薬としては、ステロイド外用薬を皮膚の症状と皮膚の部位に応じて弱いランクから強いランクを使い分けます。
日常的に保湿は大変重要で、入浴後3分間以内に保湿することが大切と言われています。タオルで体をこすることをせず、泡立てた石鹸で優しく洗ってください。

❸ 展 望

アトピー性皮膚炎は、正しい疾患への理解のもと、正しいスキンケアと適切な治療をすれば、快適に暮らせます。受診される際に、今まで使用されていた飲み薬や塗り薬をお持ちいただければ、より適切な処方ができます。日常生活を充実させるために、お悩みのことは何でもお気軽にご相談に来ていただければ幸いです。

爪水虫(爪白癬)について

❶ 疾患について

白癬菌というカビの一種が爪に入り込むことで、爪が分厚くなり濁り、白、黄、黒などに変色します。
スリッパの共用、浴場での脱衣所のマットなどで感染します。足が蒸れやすい環境の方、糖尿病による手足の血行不良などがある方は感染しやすいです。

❷ 治 療

爪白癬が疑われる爪を一部削り、水酸化カリウム(KOH)溶液で溶かして顕微鏡にて白癬菌を確認します。
皮膚のみに感染が起きている場合は塗り薬にて治療しますが、爪白癬の場合には白癬菌に有効な抗真菌薬を内服します。2種類あり、イトラコナゾール(商品名:イトリゾール)は1週間食後1日2回服用し、その後三週間休薬、これを3回繰り返します。テルビナフィン(商品名:ラミシール)は1日1回1錠を6ヶ月以上毎日内服します。ただし、内服薬は約10%の方に肝機能障害などの副作用が起こることがあり、血液検査(2ヶ月に1回)を受けながら治療を行います。また服用している薬がある場合は、飲み合わせも注意が必要なことがあります。最近では皮膚用と比べ、高濃度で爪に浸透しやすい塗り薬があります。内服できない方も安心して使用できます。
水虫の平均的な治療期間は数ヶ月です。特に足の爪は手の爪に比べて、伸びるのに時間がかかり、半年~数年かかることもあります。

❸ 展 望

一日一回は足を洗い、清潔で乾燥した状態が好ましいため、吸湿性の高い綿や麻素材の靴下、通気性のよい靴が最適です。
銭湯やプールのバスマットの使用、家族内でスリッパやバスマットの共用をやめ、頻繁に洗濯することが重要です。

AGAについて

❶ 疾患について

AGAとは男性型脱毛症(androgenetic alopecia; AGA)の略称であり、男性ホルモンと遺伝が関連した疾患です。ヘアサイクルは、成長期→退行期→休止期の3期を繰り返していますが、毛髪が成長する成長期は通常2~6年あります。AGAでは、これが短縮し、髪の抜け替わりが早まり、髪が伸びる前に、退行期→休止期へと移り、髪のハリやコシが失われ、うぶ毛に変わり、脱毛していきます。
発症には男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が関与しており、この働きが強いと、毛髪の成長期が抑制され、脱毛症となります。脱毛が、頭頂部と前頭部に多く見られるのは、男性ホルモン受容体がこの部位に多いためです。
遺伝的素因も関係しており、ご家族の中にAGAを発症した方がいらっしゃる場合は、ご本人も同疾患になりやすいでしょう。
脱毛症状は思春期以降に見られ、男性では20代後半から40代後半で多くみられます。女性は、閉経後に発症しやすく、頭頂部の毛髪が薄くなります。

❷ 診断と治療

毛髪の太さを側頭部や後頭部の正常な毛と比較観察し、2割以上軟毛化し、薄毛であれば、AGAを疑います。
飲み薬や塗り薬にて治療します。治療効果については人それぞれであり、また使用中止により再度脱毛が進行する可能性もあります。
最もよく使われる薬が、フィナステリド(商品名:プロペシア)とミノキシジルです。フィナステリドは、DHTの生成を抑制します。ミノキシジルは頭皮の血行を改善し、毛母細胞に刺激を与え、発毛自体を促進するため、併用が推奨されています。
処方されてから早ければ3ヶ月、平均では6ヶ月で効果が見られますが、個人差はあり、半年~1年が治療の効果を判断する目安です。
それでも効果が見られない場合は、頭皮への直接的な施術を行う治療もありますが、当院では扱いがございません。
フィナステリドはもともと前立腺肥大症の薬として、ミノキシジルは降圧剤として開発された薬であり、発毛への効果が分かり、AGA治療薬として再開発されました。そのため、フィナステリドの副作用として、精力低下、ED、肝機能障害、などが1.8%ほどあると言われています。また、ホルモン剤であるので、女性(特に妊婦)が皮膚から吸収されてしまわないよう、触れないところに保管するなど、注意して取り扱う必要があります。ミノキシジルは低血圧、多毛症などが起こる場合があるとされています。

❸ 日常生活の注意点

規則正しい生活を心がけましょう。とくにホルモン分泌に重要な22時~2時頃は睡眠をしっかりとりましょう。喫煙や過度な飲酒も症状の悪化につながるといわれ、ストレスがたまると、自律神経の乱れによりDHTが多く産生される可能性があります。また洗髪時は優しく洗い、しっかりと乾燥させてください。頭皮を湿った状態にすると、菌が繁殖し、抜け毛につながることがあります。

治療費について

初診料は無料です。薬剤費は薬剤の種類により異なりますので、受診時にご説明いたします。お気軽にご相談ください。自費診療となります。

日焼けについて

日焼けには皮膚が炎症を起こして赤くなるサンバーン(やけど)と、その後皮膚が黒くなるサンタン(メラニン色素の沈着)があります。紫外線にはUVA UVB UVCの3種類がありますが、UVCは地上にほとんど届かず、UVBがサンバーンの主役です。日焼けの数時間後から赤くなり、痛みを増します。日焼けはサンタン(色素沈着)も引き起こします。日焼けの数日後から見られ、発赤や炎症は伴わないものの、真皮深部まで到達し、しわやたるみの原因になり、そのあと約3週間褐色の色素沈着が続きます。

❶ 老化の原因

顔の老化の約80%は日光が原因と言われるほど、紫外線は肌老化に影響します(光老化)。深いしわやしみ、毛細血管拡張症を引き起こし、また皮膚の細胞が障害を受け、コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質を破壊し、皮膚がんを引き起こすことがあります。

❷ 日常の注意点

太陽光線が強い時期は、UV対策指数が高いサングラスや、袖の長い服、幅広の帽子を着用し、海辺に行くときはしっかり紫外線防止クリームを塗りましょう。クリームの使い方は、顔には五百円玉1個を全体にのばし、外出時は二時間おきに、入水時はこまめに塗り直します。また、高地ではより紫外線が強くなるため、適切な衣服の着用も必要となります。
紫外線量の多い時間帯は午前10時から午後4時頃であり、この時間帯は1年中注意が必要です。また、窓ガラスも通過しますので、室内でも窓際は危険です。

❸ 日焼け止めクリームについて

日焼け止めクリームの主成分には紫外線吸収剤と散乱剤があり、単独または組み合わされています。吸収剤はUVB領域の紫外線を吸収しますが、UVAを効果的に吸収する成分は限られています。散乱剤は酸化チタンや酸化亜鉛が主体で、UVBからUVAまでを遮断します。吸収剤はかぶれを引き起こすことがあり、注意が必要ですが、強く遮断したい場合は、吸収剤入りがより効果的です。
紫外線防止効果を示すSPF(Sun Protection Factor)、PA(Protection Grade of PA)という指標があります。SPFはB波の防止効果の強さを示すもので、数字が大きいほど強力です。PAはA波の防止効果を+で表し、+が多いほど強力です。通常の外出はSPF15、PA+程度で十分です。

❹ 日焼け時の注意点

応急手当は、冷やすことです。タオルや水風呂で冷やしましょう。日焼け後は、肌の保湿を十分にし日よけをしっかりしてください。以前は日光によりビタミンDが生成されるため、ある程度日に当たった方が良いとの考え方がありましたが、現代では十分に食物で摂取できるため、日焼けはしない方が良いという考え方が主流です。

❺ 皮膚がんの発症について

紫外線の影響で発症しやすい皮膚がんには日光角化症と基底細胞がんがあります。日光角化症は、紫外線のよく当たる顔面、頚部、手背に生じやすく、ピンク~茶色のザラザラした斑であり、高齢者に多く見られます。この段階での治療はほぼ治癒しますが、放置すると悪化して有棘細胞がんになる可能性があります。有棘細胞がんはピンク色の肉塊で、滲出液や出血が認められることもあります。基底細胞がんは黒色の結節や斑として顔面に発症することが多いですが、転移することは稀で予後良好です。

日常における皮膚の注意点

ヒトの皮膚は、体重の約6%ある最大の器官です。体温調節、外的刺激の感知、水分の喪失や透過を防ぐ等、生命を維持するために重要な機能を持っています。
皮膚は一番上の層から、表皮、真皮、皮下組織の順で、皮膚付属器(毛器官、汗腺、脂腺、爪)が加わり構成されています。
表皮が生まれ変わることをターンオーバーと呼び、約45日で全ての細胞が入れ替わります。表皮の一番上の層である角層は、角質細胞が積み重なり、体内の水分が外界に失われるのを防ぎ、外界からの刺激を防御しており、皮膚のバリア機能と呼びます。アトピー性皮膚炎では、この機能に異常があり、外からの異物が侵入することで炎症が起こりやすくなっています。紫外線が当たると、基底層にあるメラニン細胞は、紫外線の刺激によりメラニン色素を作り出し、分裂を繰り返している基底層の細胞の核(DNA)を守ります。
真皮は表皮の下にあり、神経、汗腺、血管、皮脂腺などの付属器があります。神経は、触覚、冷感、熱感、痛覚などの刺激のセンサーです。また、体温調節は汗腺から汗を出すことで体温を下げ、寒さには立毛筋を収縮させ毛を立たせることで対処しています。血管は、表皮への酸素や栄養の補給を行い、皮脂腺は皮脂を分泌し、皮脂膜という保護膜を作り、水分の蒸発を防止しています。

皮下組織は皮膚の3層構造の最下層にある組織で表皮と真皮を支えています。皮下組織は多量の脂肪を含んだ組織で、血管、神経、汗腺などを保護しています。外部からの衝撃を和らげる役割や断熱、蓄熱などの保温機能も果たし、エネルギーを脂肪の形で蓄える役割もあります。体内で産生される熱と、外気へ逃げる熱のバランスを保ち、正常な体温を維持しています。
また、免疫機構としての役割もあり、皮膚の特異な免疫担当細胞はランゲルハンス細胞と表皮細胞であり、表皮細胞はサイトカインを産生分泌し、重要な役割を担っています。
このように皮膚には外界から体内を防御するという大切な役目があります。肌は体内の鏡といわれるように、ストレスは皮膚症状を悪化させます。ストレスは上手に発散しましょう。また、乾燥に注意し、乾燥する季節は加湿器を使用してください。なければ、ぬれタオルを干しているだけでも十分効果があります。入浴時はタオルでごしごしこすらず、泡立てた石鹸やポンプ式の泡石鹸でやさしくあらってください。入浴後はやさしく水分をふきとり、この際もこすらないように注意してください。また、乾燥しやすいところを中心に保湿剤を3分以内に使用してください。かゆみがある場合は、我慢せず飲み薬や塗り薬で対処し、せっかく治った湿疹をぶりかえさないように注意してください。何もないときは冷やすことも効果的で、その後皮膚科を受診してください。 化粧品は肌にあったものをお使いください。刺激感や赤みが出るものは使用を続けるとかぶれをおこしますので、低刺激性のものがよいでしょう。
紫外線の多い季節は帽子や衣服で日よけをし、日焼けクリームも塗ってください。
これらのことを注意していただくと、皮膚は快適な状態で過ごすことができます。
皮膚は人目を気にする部位であり、様々なお悩みがあると思いますが、どうぞ当院を受診していただき、ご相談させていただければと思います。

肌荒れの対策

日々のスキンケアが大切です。
1日の終わりにきちんと汚れを落とし、しっかり保湿することが最重要です。

  1. 洗顔は皮脂を落としすぎないぬるま湯(30~35度)で行います。洗顔フォームはしっかり泡立て、手で強くこすらないようにしてください。
  2. 洗顔剤はスクラブ入りなど刺激が強いものを避け、肌のデリケートな方は女性用のものを使用してください。
  3. 洗顔後は、水気をタオルで優しく拭き取り、すぐに化粧水や乳液で保湿をしっかりと行いましょう。

最近は、マスクによる肌荒れの方がよく受診されます。マスクも毎日清潔に保ち、肌に合わないものは避けて下さい。肌は健康のバロメーターと申します。食生活や睡眠不足、ストレスも肌荒れに関わります。バランスのとれた食事と、22時までの就寝を心がけていただきますと、肌荒れも改善されます。

大人ニキビへの対策

現代人は忙しく、常に睡眠不足、ストレスに悩まされています。生活リズムの乱れは、肌の状態を左右しますので、可能であれば22時までに就寝し、ストレスとも上手につき合うことが必要です。食事はバランスに気をつけ、油ものは控えめにしましょう。
男性は髭剃りによる肌荒れから、ニキビが出来ることがあります。毎日使用されますカミソリは清潔にし、髭剃り後はしっかり保湿をしましょう。剃る前にシェービング剤などで髭を柔らかくすることも大切です。
男性は化粧をしないため、洗顔も簡単に済ます事がありますが、1日の終わりにしっかり肌を整えることでニキビは出来にくくなり、出来てしまったニキビも改善していきます。
肌荒れの対策のコラムをお読みください。

おでこのニキビは前髪が当たることが原因の事が多いです。シャンプーのすすぎ残しにも注意しましょう。また、考える時などに頬や口まわりを触る癖のある方は、その部位にニキビが出来ることがありますので注意してください。
以上のようにまずは日々のスキンケアをしっかりしていただき、それでも改善しにくいニキビは、皮膚科での内服・外用治療が必要となります。
当院でしっかりとご説明いたしますので、ニキビ肌にお悩みの方は一度御受診ください。

尋常性ざ瘡(ニキビ)について

尋常性ざ瘡(ニキビ)は毛穴に皮脂が貯まって出来たものです。思春期は、性ホルモンの働きにより皮脂分泌過多になり、ニキビが増加します。皮脂腺が発達している顔面、前胸部、上背部などに多く出来ます。悪化因子としては、月経前、睡眠不足、便秘、皮膚バリア機能の低下、乾燥、スキンケアの誤り、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、不規則な生活等が上げられます。
正常な皮脂腺では皮脂は毛穴を通って分泌され皮脂膜を形成し、肌の表面を覆い、健康な状態に保ちます。古い角質で毛穴が塞がったり、性ホルモン分泌過多で、皮脂の分泌が多量になると、毛穴にたまって面皰ができます。毛穴の中で過剰に増殖したアクネ菌は紅色丘疹になり、やがて膿がたまると膿疱、嚢腫、硬結となり、瘢痕を残します。
急性期には面皰が主症状の時には、毛穴の詰まりを除去するアダパレン(ディフェリン)、過酸化ベンゾイル(デュアック、ベピオ)を用います。また、紅色丘疹や膿疱が主体の時は、それに加えて抗菌薬クリンダマイシン(ダラシンゲル)を用います。内服薬としては、ドキシサイクリン(ビブラマイシン)を1~2ヶ月内服し症状が良くなれば、抗菌薬を中止して、過酸化ベンゾイルとアダパレンの外用で維持していきます。治療期間は数ヶ月から1年以上と、長期的な治療が必要で、新しいニキビが出来るのを防ぐことが大切です。
スキンケアとしては、しっかりメイク落としをした後、石鹸をよく泡立てて洗顔をし、しっかり保湿をします。また、日よけをしっかりする事も大切です。
食事はバランスよく1日3食を心がけ、十分な睡眠が大切です。

じんま疹について

突然皮膚が赤くなり、場合により盛り上がり、数十分~数時間以内で消える病気です。痒みを伴う事が多く、よくある病気で、5人にひとりは一生のうちに一度は経験すると言われています。食べ物、薬によるものと思われる事が多いですが、感染、運動、暑さ寒さ、圧迫や日光などの刺激でも起こります。
真皮に存在するマスト細胞が刺激を受けるとヒスタミンが放出され、毛細血管に作用して、血管外へ血液成分が漏れ出して皮膚にミミズ腫れ、膨疹や紅斑が生じ、神経に作用してかゆみを生じます。